福島県桑折(こおり)町立醸芳(じょうほう)中学校へ音楽指導に行ってきました。

福島県桑折町にある醸芳中学校吹奏楽部へ指導する機会を頂きました。

醸芳中学校音楽教諭の鴫原(しぎはら)先生と隠岐音楽監督は20年前に指導に行って以来のお付き合いがあり、この春、鴫原先生が吹奏楽部の顧問に就任されたのを機に隠岐先生に訪問指導のお話があり、私たちが同行させてもらったものです。

早朝、皆緊張の面持ちで新幹線に乗り込み、福島へ向かいました。
メンバーの大半が多少楽器を吹く訓練は受けているものの指導経験はない者ばかりだったので、隠岐先生や演奏指導経験者から事前にレクチャーを受け、指導のシミュレーションをして当日を迎えましたが、うまく教えられるだろうかと緊張と不安でいっぱいでした。車内では楽譜を見たり、隠岐先生に質問したりと皆必死でした。

当日の練習は4時間。最初に合奏を行い、その後パートに分かれて指導をしました。楽器の持ち方、構え方など基礎的なことから、最初の合奏で気になったことすべて教えるには時間との戦いでした。隠岐先生は各パートを回ってフォローしてくださいましたが、不慣れな私たちではとても全てを教えきれませんでした。最後は隠岐先生が私たちの教えきれなかった部分を補いながら合奏をしてくださいました。驚いたのですが、生徒さんがどんどん上手くなっていくのがわかるんです。指導内容を聞いていると普段私たちが注意を受けていることと同じなのですが…。隠岐マジック見せて頂きました。

生徒さんは皆真剣に音楽に取り組んでいました。最後の合奏では、皆見違えるほど上手くなって私たちが驚くほどでした。後に聞いた話によると、生徒さんはこんなに長時間練習したのは初めてだったそうです。私たちでさえ最後はへとへとだったので、生徒さんたちは更に疲労困憊だったと思うのですが、疲れた顔一つせず本当によく頑張っていました。

うまくなりたいと一生懸命に練習するひたむきな姿に感動し、初心を忘れることなく努力を怠ってはいけないと改めて思いました。自分たちの教え方だけでなく、生徒さんの音楽への姿勢に感化され勉強をさせて頂いた1日でした。

再び東京に戻った後は、PRIEMの他のメンバーが待っていてくれて早速反省会です。自分のパートはああだった、こうだったと深夜まで続きました。

温かく迎えてくださった醸芳中学校の鴫原先生、諸先生方、保護者の皆さま、またこの様な機会をくださった音楽監督の隠岐先生に御礼申し上げます。


【後記】

福島県桑折町は福島第一原発から60kmほどのところに位置し、東日本大震災から3年以上が経過した今も仮設住宅が立ち並び、日々除染作業が続いています。この日は安倍総理が視察に訪れていました。
東京では普段暮らしていると震災のことなど忘れてしまうほどで、被災地に対して何ができるわけでもありません。今回他の人より多少被災地のことをわかったつもりで行きましたが、実際見たりお話を聞くと軽々しい言葉も出せないような状況でした。
そんな環境の中で頑張っている醸芳中吹奏楽部のため、少しでも役に立てるように夏のコンクールまでの短い間ですが尽力したいと思います。

最後となりましたが、この活動にご賛同頂き多大なるご支援、ご協力をくださいましたTetto Wind Orchestra東埼玉吹奏楽団の皆さまに深く御礼申し上げます。
不安だった私たちに勇気をくださいました。ありがとうございました。


電車内で指導方法の確認中


到着後、全員でミーティング


Eup.江花さん、一緒に吹いて指導中


Tb.岩田さんの指導に熱が入ります


Tuba.唐木さん、奮闘中


Perc.田邉さん、叩き方を指導中


Fl.野口さん、実演中


Hr.宮川さん、一緒に吹いて指導中


Tp.椙本さん、指導中


Sax.猪瀬さん、一緒に吹いて指導中


Sax.松本さん、指導中


Cl.横山さん、一緒に吹いて指導中


Cl.遠藤さん、指導中


合奏中、メンバーはパートの近くで直接指導


充実した疲れの中、東京に帰ります

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